第4回 研究・技術開発社員の研究秘話

アピ新卒採用WEB MAGAZINEへようこそ。採用担当の柴田です。アピに興味を持っていただいたみなさんにお届けするWEB MAGAZINE第4回は、研究開発・技術開発に携わる社員二人の開発エピソードをご紹介いたします。開発業務にまつわる苦労や醍醐味など、リアルな声をお聞きください!

採用担当 柴田 崇志

「新たな価値」を生み出すために。

付加価値と独自性を求めて。

 現在、私が取り組んでいる仕事は大きく2つに分かれます。ひとつは、研究所としてのテーマに取り組む仕事。もうひとつは、お客様の依頼に応える仕事です。前者の仕事では、いかにして既存原料に付加価値をつけるかをテーマに、定めたコンセプトの実現に向けて検討・試験を進めていきます。後者の仕事では、お客様から依頼された内容に基づき、指定された素材に工夫を凝らし、独自性を持たせることで新たな価値を創出します。いずれの仕事も、様々な文献や特許に関する情報を調査するチーム、分析や機能性の評価などを行う実験チーム、これらのチームが業務を分担して遂行していきます。

多様な業務の先にあるものを目指して。

 付加価値と独自性を有する原料をつくるには、多種多様な実験や事務的な業務が必要不可欠。たとえば、実験面ではin vitro試験、in vivo試験、機器分析など、事務面では原料規格の作成や製造移管、特許申請、プレゼンなど多岐に渡ります。とりわけ特許関連の業務は私が担当する機会が多く、開発品の特許性の判断やお客様に提案する試作品の侵害予防調査など、様々なことができるようになりました。特許調査を通して、新しい技術開発への意欲も高まり、日々の研究開発の原動力になっています。

原料開発と基礎研究。

 私の主業務は「健康食品の原料開発」と「自社原料の基礎研究」です。原料開発の業務では、変色を抑えたい、味を良くしたい、といった現場からの声をくみ取り、なぜその現象が起きているのかを科学的に考えて解決を目指します。自社原料の基礎研究は、研究所のメンバー各自がテーマを掲げ、それに取り組んでいく業務。私が2015年の春から着手しているテーマはアレルギー関連です。アピの主製品であるローヤルゼリーを摂取することでアレルギーを発生するケースについて、某大学の医学部と共同して研究を行っています。このようにして、臨床試験など、アピだけでは完結できない事象を扱う場合は外部と連携することもしばしば。以前に携わった原料開発の業務では、ローヤルゼリーを発酵させる必要があり、岐阜県の産業技術センターに協力してもらい試験や分析を行いました。その都度、良い刺激を受けたり新たな発見ができることは、この仕事ならではの特権かなと思います。

自分の領域を決める必要はない。

 入社してみて思ったのは、学生の頃に見ていた世界はあまりにも狭かったことです。自分の研究室しか見ていませんでしたからね。でも、実際は自分の専門分野以外にも必要なことがたくさんありました。専門外だから関係ない、と決め付けるのではなく、勉強すればできないことではない。そう意識を変えることで可能性は広がるものだと実感しました。やってみたらできることをやらないのはもったいないし、やりたいことはたくさんある。大変なこともたくさんありますが、まだ世の中にない新たな価値を生み出すという仕事はやりがいがあり、常に高いモチベーションを保って取り組めています。今後は異分野にも積極的にチャレンジしていきたいですね。

社員紹介

写真:秦 健敏 秦 健敏
◆所属部署
製品開発部
原料開発課
◆入社年
2010年入社

健康食品の原料開発と自社の原料の基礎研究が主な仕事。特許関連の業務にも精通。現在は自社原料の発酵とアレルギー関連の研究に勤しむ。三重県出身。


誰にも言えないけど、うれしい仕事。

つくるのは、必要とされる「新たな技術」。

 私が現在担当しているのは、黒酢やプロポリスの商品に使用されるソフトカプセルの試作・開発です。業務の一般的な流れは、まず営業部を通じてお客様の新規案件の依頼を受け、処方設計から試作まで、実際の製品化を想定した上で行い、製品化が決定した場合は製造現場に落とし込み、関連書類の作成まで一貫して行います。また、今は私を含めて3名のチーム体制で仕事を行っているので、部下の業務管理も私の重要な仕事です。同時に、市場の動向にアンテナを張りつつ、他社との差別化を図れる新たな製剤技術及び原料の開発から特許化までを日々検討しています。

お客様の期待に応え、アピに貢献。

 やりがいを感じるのは、自分の提案がお客様に受け入れられ、商品化へ結びつくことです。また、その製品が会社の売り上げに大きく貢献できた場合は、その分だけ大きな達成感を得られます。これまで私が携わった製品で実現した売り上げの最高額は20億円。このときばかりは「アピの一員で良かった!」と、最高の気分を味わえました。ただ、業務の性質上、自分が携わっている事象について他言することはできません。誰にも言えないけれど、こっそりうれしい気持ちになれる。これも、アピの技術開発という仕事ならではの魅力だと思います。

いかに効率よく製造できるか。

 これまで一番苦労したのは、従来のソフトカプセルとは異なる製造方法を採用した機能性カプセルを現場に移管したときの経験です。製造現場では「いかに効率よく安定して製品をつくることができるか」がポイント。そのため、事前に膨大なデータを取り、設備の改良および検討も行いました。作成した報告書は約100ページにのぼり、時々見直しては当時の苦労を思い出しています(笑)。製造現場の仲間たちと一緒になり、連日朝から晩まで問題解決に向けて力を合わせたあの時の経験は、私の貴重な財産のひとつであることは言うまでもありません。

受けるだけではなく、攻める。

 現状、私が取り組んでいるのは営業部からの依頼に対応する「受け身」の案件がほとんど。今後チャレンジしたいのは、こちらから発信する「提案型」のスタイルです。常に私の部署では、今までにない技術の開発を目標に全力を尽くしています。たとえすぐに実際に商品化につながらなくても、いずれアピにとって利益をもたらすような、新たなキッカケとなるネタづくりに励んでいきたいと思います。

社員紹介

写真:廣江 琢磨 廣江 琢磨
◆所属部署
技術開発部
池田技術開発課
◆入社年
2004年入社

モノづくりの仕事に憧れアピに入社。ソフトカプセルの試作・開発が主な業務。新たな技術を生み出すため日々全力を尽くす。

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