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夏のミツバチの管理採蜜やミツバチ繁殖の季節。

継板と隔王板のタイミング

早いもので梅雨の季節も過ぎ、日差しも一段と強く、ますます暑い日が続きます。
この頃になると、巣箱がミツバチでいっぱいになり、採蜜やミツバチの繁殖の時季になります。
これらの作業には継箱と隔王板を使用します。継箱を巣箱の上に乗せて使用しますが、これには重要なタイミングとコツが必要です。
まずは巣箱がミツバチでいっぱいであること。更に有蓋蜂児(ハチの幼虫の部屋)の巣枠から、ミツバチの子どもたちが一斉に出てくるタイミングで継箱を巣箱に乗せます。そして、継箱の中央部に下の巣箱から有蓋蜂児の巣枠を4〜5枚引き上げる事も大切です。そうすることによって、ミツバチの子どもたちがいる継箱に下の巣箱のミツバチたちが上がってきてくれるのです。

分蜂とエサ切れ

そしてこの時季に気を付けなければいけないことが2つあります。
1つは分蜂(ぶんぽう)です。分蜂とは、新しい女王バチが産まれる2〜3日前に古い女王バチが巣箱の中の約半分の働きバチを連れて外へ飛び出すことです。巣箱の中がミツバチでいっぱいになり、更にそこへ蜜が入るとすぐに分蜂してしまいます。こまめに巣箱の中を確認し、新しい王台(女王バチの部屋)が出来ていたら一つ残らず除去してください。
2つ目はエサ切れです。採蜜が出来るこの時季になぜエサ切れ?と思われるかもしれませんが、ミツバチたちは外から蜜を運び、そして貯めこむためにたくさんのエネルギーを消費しているのです。ですから、採蜜する時はミツバチのために少し蜜を残しておいてあげましょう。
梅雨の長雨が続くときは、この分蜂とエサ切れともに特に注意が必要です。この時季はなかなか巣箱の中をこまめに確認できるような天気の日が少ないのですが、怠るとすぐに分蜂してしまいます。長雨が続いた後の晴天の日は特に要注意です。

また、長雨が続くと外からは蜜が運べず、その上巣箱の中ではひたすら扇風活動をして蜜の熟成に頑張ってしまうので、エネルギー切れを起こしがちです。このような時は砂糖水などを給餌してあげることが必要です。また、これからミツバチにとっても暑さ厳しい夏を迎えますが、エサ切れをさせてガクっとミツバチの量が減った群れはなかなか回復しません。後々の維持にも悪影響を及ぼすこともあるので気を配ってあげてください。

採蜜作業

採蜜はミツバチの飼育の中でとても楽しい作業です。一年の苦楽も採蜜の季節のためにあると言えるでしょう。蜜が採れると楽しくて、夢中になり欲張って蜜を採ってしまいがちですが、流蜜は突然止まってしまいます。先ほど挙げたように、ミツバチのためにも採蜜シーズンを終える時は潔く終わりにしましょう。

待ちに待った楽しい採蜜!

秋のミツバチの管理